今回は、私が経験した管理栄養士の闇を赤裸々に書いていきます。
〇障がい者福祉施設(100食)の管理栄養士として1年未満の勤務
〇学校給食センター(9000食)の学校栄養職員として3年半の勤務
〇幼稚園(400食)の管理栄養士として1年勤務
これから管理栄養士になりたいと思っている方はこれを読んでもう一度将来を見つめ直すきっかけになって頂けたら幸いです。ちなみに、私が学生の頃に管理栄養士の闇を知っていたら、進路を考えなおしていたと思います。
この記事は、私と同じ経験をして苦しむ人がこれ以上出ないように願いを込めて書きました。
※決して管理栄養士を否定しているわけではありません。
中には素晴らしい目標をもって仕事をしている方もいらっしゃいます。”表と裏” いろんな方向から管理栄養士を見ていただきたくてこの記事を書きました。あくまで私の実体験からの感想です。
- コミュニケーション能力に乏しい
- 人と接するのが苦手
- 指示能力に乏しい
- 容量が悪い
以上を踏まえて読み進めていただけたら幸いです。
管理栄養士の闇8選
①卒業後すぐに管理職になる大変さ
②給料の違いによるいじめ
③事務作業だけが仕事じゃない、調理場は戦場!
④残業が多い
⑤栄養士からの妬み
⑥背負うものが多すぎた
⑦相談できる同僚がいなかった
⑧施設長と調理員の板挟みになる
細かく見ていきましょう!
① 卒業後すぐに管理職になる大変さ
管理栄養士は、卒業後すぐに管理職としての地位に立ちます。部下となる方々は、知識も技術も敵うはずのない幾多の死線をくぐってきた栄養士や調理員の方々です。
若造に自分の上に立たれて指示をされることが気に入らないという人はいます。それによるいじめをたくさん受けました。
本日の献立は○○です。●時までにこちらの作業をよろしくお願いします。
献立の組み合わせおかしくない?
大学で何を勉強してきたの?
あなたみたいな若い子に指導されるのが気に障る!
今まで私たちがやってきたことを崩さないでよ!!
入社後数日でこんなことを言われました。確かに経験も知識も豊富な方々ですし、自分より若い人から指示されるのはプライドが許さないのだと思います。
文句はせめて陰で言ってほしいよね…心が持たない。
② 給料の違いによるいじめ
調理員さんは大体パートさんです。私は正社員なので、当然給料の格差があります。それがまた攻撃の対象となりました。
あんたより何十年も多く働いているけど給料はあんたより少ないのよ!
私たち給料安いんだから、あんたがこの仕事しなさいよ!
給料面から「この仕事をやる、やらない」を決められてしまい、残った仕事は結局私がやる羽目になっていました。
③ 事務作業だけが仕事じゃない、調理場は戦場!
管理栄養士の主な仕事は献立作成や発注、在庫管理の事務作業ですが、人手が足りない職場だったので、調理作業も仕事の一つでした。
現場は時間が命!時間内に食事を必ず提供しなくてはならないのです。そんな現場ですから、教えてる余裕がない…まさに戦場でした。
大学で学んできたんだから分かるでしょ!早くやって!!
丁寧に教えてもらう時間がほとんどないため、作業しながら覚えなければなりません。容量が悪い私にはとても苦痛でした。管理栄養士なんだからわかるでしょ、と突き放されることも多々ありました。
管理栄養士とはいえ仕事は初心者。管理栄養士なんだからわかるでしょ、管理栄養士なんだからできるでしょと言われるのが結構辛かった。
④ 残業が多い
事務作業だけでも大変なのに、調理の仕事もあるので毎日残業でした。
私たちは時間なので帰るから、残りの片付けよろしくねー。
調理員さんはパートさんなので時間になると帰ってしまいます。そのため後片付けが時間内に終わらないと、結局私が調理場に入って片付けをしなければなりません。
○○さん献立表を直しといてー、食育通信の作成もよろしくね!
日中のほとんどを調理場で過ごし後片付けを終え、やっと事務作業に取り掛かれるのが16時30分頃。本来なら17時が定時だけど残業の毎日だった。
⑤ 栄養士からの妬み
私も管理栄養士になりたかったんだけどね。大学に行けなかったのよ。あなたはいいわね!
自分が管理栄養士になれなかったという理由で妬まれ、仕事を教えてくれなかったり、大変な仕事を押し付けられたり。
いや、それはあなたの事情でしょ!私には関係ありません!と言い返したかった…
⑥ 背負うものが多すぎた
給食センター、大規模施設、病院などは管理栄養士が2人以上いますが、中規模以下の施設には原則一人です。私が経験した障がい者福祉施設と幼稚園では、管理栄養士が一人でした。
当然、管理栄養士は管理職なので責任を背負わなければなりません。大学卒業後の私には背負うものが多すぎました。
調理員の○○さんが調理器具でケガをしたんだってね。
食事を時間内に提供できなかったら、虐待になるよ。
髪の毛が混入していたと苦情があったよ。
保護者からも苦情があったよ。
などなど。
仕事をしていればこれくらいの指摘は当たり前ですが、当時の私には背負うものが多く耐えられなかった。
⑦ 相談できる同僚がいなかった
職場には大体一人の管理栄養士しかいません。気持ちを共有できる同僚がいなかったのも辛かったです。
どんな辛いことがあっても、共に戦ってくれる人がいれば人は戦えるよね!孤独は本当に辛かった。
⑧ 施設長と調理員の板挟みになる
施設長からのお願いと調理員の意見の板挟みになることが多々ありました。
給食に、もう少し野菜を多く入れてあげて。
あんた私たちの大変さ分からないの?!!!これ以上野菜を増やしたら時間内に食事を提供できないでしょ、断ってきなさい!
私は、なるべく施設の食事を豪華にしたい思いもあったので、いろいろ試行錯誤しました。しかし調理員さんは従ってくれませんでした。
考えた末、施設長から直接調理員さんに提案をしてもらったこともありました。その場では施設長の言うことをみんな聞きますが、結局は
さっきは施設長の前だから『はい』と言わざるを得なかったけど、やっぱり難しいと思う。あなたから施設長に言っておいて!
そんな話ないでしょと思いますが、どちらの意見に左右されずビシっと決めることが私にはできなかったです。
まとめ
あくまで私が経験した職場は、大変なところが多かったです。特に人間関係に悩みました。
ですが、この記事を読んでも向かえるあなたならきっと大丈夫。あなたはそれだけで私より強い方です。
でも、本当に辛いときは逃げていいんだからね。
私が落ち込んで具合が悪くなりそうなとき、知人から言われた言葉があります。
当時の私にはすごく心に響きました。管理栄養士の仕事を辞める決心がついたのもこの言葉のおかげかもしれません。
もう耐えきれない!となったときに逃げる場所を作るためにも、今の自分を客観的に評価してもらい、どんな転職先があるのか把握しておくと安心だよ。
苦手な人が必ずいるように、力になってくれる人が必ずいます!!
この記事が少しでも参考になれば幸いです。